緊急PHPに致命的な脆弱性(CVSS 9.2)。エックスサーバーが告知を更新。利用者のサーバーに緩和策を順次適用、修正版の公開後は各PHPバージョンに適用予定最新情報 ›
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PHPのバージョンを確認する方法|レンタルサーバー・WordPress・サーバーのコマンド別に図解

公開:10/21 21:20更新 10/21 21:20(日本時間)Webセキュリティ診断センター 編集部
#PHP#WordPress#レンタルサーバー
この記事の要点
  • レンタルサーバーなら、管理画面の「PHP設定」などのメニューで、ドメインごとのPHPバージョンを確認できます。
  • WordPressなら「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」→「サーバー」に表示されます。
  • サーバーでコマンドphp -vを打って出る番号と、サイトを動かしているPHPの番号は同じとは限りません。判断にはサイト側の番号を使います。
  • 8.1以前ならサポート終了です。サポート中のバージョンへ切り替えます。8.2も2026年12月31日でサポートが終わります。

いまPHPのバージョンを確かめる理由

PHPは、WordPressなどのWebサイトを動かすプログラミング言語です。バージョンごとにサポート期間が決まっていて、期間が終わると、脆弱性(セキュリティ上の欠陥)が見つかっても修正版は出ません[php.net]。

2026年10月21日には、PHP公式がCritical(致命的)な脆弱性2件を修正するセキュリティリリースを予告しました。公開予定は同日23:00(日本時間)です[php.net]。自社サイトがどのバージョンで動いているかで、修正版を待てばよいのか、バージョンの切り替えが必要なのかが変わります。脆弱性そのものの内容はphp2shellの解説記事にまとめています。

レンタルサーバーの管理画面で確認する

共用のレンタルサーバーでは、PHPのバージョンを管理画面で選ぶ形が一般的です。現在のバージョンも同じ画面に表示されます。各社の公式マニュアルで確認したメニュー名を、次の図にまとめました。

さくら、ロリポップ、ConoHa WING、KAGOYA、WordPress で PHP バージョンを確認するメニューの順番
図1 管理画面でPHPバージョンを見る場所(各社の公式マニュアルより)

さくらのレンタルサーバ

サーバーコントロールパネルにログインし、「スクリプト設定」→「言語バージョン設定」を開きます。「PHPのバージョン」の欄に現在のバージョンが表示されます。変更するときはバージョンを選んで「保存する」を押します[さくらのサポート情報]。

ロリポップ!

ユーザー専用ページにログインし、「サーバーの管理・設定」→「PHP設定」を開きます。ドメインごとのPHPバージョンが一覧で表示されます。バージョンを選んで「変更」を押すと切り替わり、反映までに5〜10分ほどかかります[ロリポップ!マニュアル]。

ConoHa WING

コントロールパネル上部の「WING」から、「サイト管理」→「サイト設定」→「応用設定」タブ→「PHP設定」と進みます。「PHPバージョン」の横に現在のバージョンが表示されます。変えるときは鉛筆アイコン(編集)からバージョンを選び、「保存」を押します[ConoHa WINGサポート]。

KAGOYA

コントロールパネルの「Webサイト」→「PHP」→「PHPバージョン変更」を開きます。変更先を選んで「次へ」、確認画面でチェックを入れて「バージョン変更」を押します[KAGOYAサポート]。

エックスサーバーをお使いの場合
エックスサーバーは10月21日16:00から、公式サイトやサーバーパネルを予防的に止めています(同社の告知)。この記事を書いた時点では公式マニュアルを開けなかったため、手順は載せていません。再開後に同社のマニュアルで確認してください。

WordPressのサイトヘルスで確認する

WordPressの管理画面に入れるなら、サーバーの管理画面を開かなくても確認できます。「ツール」→「サイトヘルス」を開き、「情報」タブの「サーバー」の項目を広げると、PHPのバージョンが表示されます[WordPress.org]。

この画面は情報を表示するだけで、ここから設定は変えられません。バージョンを変えるときは、サーバーの管理画面を使います。

PHPが古いときは、「ステータス」タブにPHPの更新が必要だという警告が出ます[WordPress.org]。WordPressはPHP 8.3以上を推奨しています。PHP 7.4以上の古い環境でも動きますが、公式のサポートが終わったPHPを使うと、セキュリティ上のリスクがあるとしています[WordPress.orgの動作環境]。

サイトヘルスに出る番号は、WordPressを実際に動かしているPHPのものです。次の章で説明する「サイト側の番号」にあたります。

サーバーのコマンドで確認する(VPS・専用サーバー)

VPSや専用サーバー、クラウドを自社で管理している場合は、SSHでサーバーに入り、次のコマンドで確認できます。

php -v

ただし、この結果だけで判断すると間違えることがあります。

php -v で表示されるCLI版のPHPと、サイトを動かしているPHP-FPMやmod_phpは同じとは限らないことを示す図
図2 コマンドのPHPと、サイトを動かしているPHPは別のことがある

php -vとWeb側のPHPは別物のことがある

php -vが表示するのは、コマンドラインで動くPHP(CLI版)のバージョンです。一方、ブラウザからのアクセスを処理しているのは、Webサーバーと組み合わせて動くPHPです。PHP-FPM(PHP公式のFastCGI実装)や、Apacheに組み込むmod_phpがこれにあたります[php.net]。

一つのサーバーに複数のバージョンを入れていると、CLI版とWeb側で別のバージョンが動いていることがあります。修正版に更新したのに、Web側の古いプロセスが動き続けていることもあります。海外の解説記事は、更新後にPHP-FPMやWebサーバーを再起動し、Web側のバージョンを確かめるよう勧めています[abgeo.dev]。

Web側のバージョンはphpinfoで確かめる

Web側のバージョンは、PHPの関数phpinfo()で確認できます。中身が次の1行だけのファイルを作り、公開ディレクトリに置いてブラウザで開きます。

<?php phpinfo();

ページの先頭にPHPのバージョンが表示されます。「Server API」の欄を見ると、FPMやApacheのモジュールなど、どの方式で動いているかも分かります。

phpinfoのファイルは見たらすぐ消す
phpinfo()は、PHPのバージョンのほか、設定値、ファイルのパス、環境変数、HTTPヘッダーなどを大量に表示します[php.net]。攻撃者に手がかりを与えるので、確認が終わったらすぐ削除してください。ファイル名を推測されにくいものにしておくと、より安全です。WordPressのサイトなら、サイトヘルスで確認するほうが手軽です。

Linuxの標準パッケージを使っている場合

DebianなどのLinuxディストリビューションは、PHPのバージョン番号を上げずに、修正だけを古いパッケージに取り込むことがあります。海外の解説記事は、番号だけで判断せず、パッケージの更新履歴でCVE番号(脆弱性の識別番号)を確かめるよう勧めています[abgeo.dev]。

確認したあとの判断

サイト側のバージョンが分かったら、次の図のように判断します。サポート期限はphp.netの「Supported Versions」と「Unsupported Branches」のページで確認したものです。

8.1以前はサポート中の版へ切り替え、8.2は年内に8.4や8.5への切り替えを計画、8.3から8.5は修正版の適用を確認する、という判断の図
図3 確認したバージョン別、次にやること
バージョン状態(2026年10月21日)次にやること
8.1以前(7.x、5.xも含む)サポート終了。8.1は2025年12月31日、8.0は2023年11月26日、7.4は2022年11月28日に終了サポート中のバージョンに切り替える
8.2セキュリティ修正のみ。2026年12月31日で終了修正版を当てたうえで、8.4・8.5への切り替えを年内に計画する
8.3セキュリティ修正のみ。2027年12月31日まで修正版が当たったか確認する
8.4 / 8.5アクティブサポート。セキュリティ修正は8.4が2028年12月31日、8.5が2029年12月31日まで修正版が当たったか確認する

8.1以前なら、切り替えの準備を

サポートが終わったバージョンには、公式の修正版が出ません[php.net]。今回のセキュリティリリースも、方針どおりなら8.1以前は対象外になる見込みです。管理画面でバージョンを選べるレンタルサーバーなら、利用者が自分で切り替える必要があります。

切り替え先は、サポート期間が長い8.4か8.5が目安です。ただし、古いテーマやプラグイン、独自のプログラムは、新しいPHPで動かないことがあります。いきなり本番で切り替えず、検証用の環境で表示と動作を確かめてから切り替えてください。壊れやすい箇所と進め方は「PHP 8.1以前を使い続けるリスクと、バージョンアップの進め方」で説明しています。

8.2以上なら、修正版が当たったかを確認

レンタルサーバーでは、PHP本体の更新はサーバー会社が行うのが一般的です。修正版の適用時期は、各社の告知で確認します。たとえばKAGOYAは、PHP 8.2〜8.5系のレンタルサーバーについて、修正版を確認したあと順次アップデートするとしています[KAGOYAの告知]。

VPSや専用サーバーでは、自社か保守を任せている会社が更新します。更新したらPHP-FPMやWebサーバーを再起動し、サイト側のバージョンをもう一度確かめます。

よくある質問

管理画面のバージョンとサイトヘルスの表示が違います

ディレクトリごとに別のバージョンを指定している場合や、設定の反映を待っている場合に起こり得ます(ロリポップは反映まで5〜10分かかるとしています)。判断には、サイトヘルスやphpinfoに出る番号を使ってください。こちらが実際にサイトを動かしているPHPの番号です。

複数のサイトがある場合は?

ConoHa WINGやロリポップのように、ドメインごとにバージョンを設定できるサーバーがあります。サイトごとに確認してください。予約フォームや採用サイトなど、別のサーバーで動いているサイトも忘れずに確認します。

管理画面に入れません

ログイン情報が分からない場合は、サイトを作った制作会社や、サーバーの契約者に確認してください。10月21日夜は、予防措置として管理画面を止めているサーバー会社もあります。

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